登山 ときどき秘境駅

栃木県宇都宮市在住。登山と秘境駅のログです。基本ぼっちのアラフォーだよ。

【番外編】熊の皮をなめす【備忘録】

 ひょんなことで、熊の皮を一頭分いただけることになった。

うふふのふ~♪(*´ω`*)

が。喜びつかの間、我が家の小さめのストッカーでは、足がちょっと出てしまう!(TOT)

仕方なく冷蔵庫へ移動して、考え抜いた結果。

ちょうど仕事していないし、時間はたっぷりある。

しかも台風来てるし、風と雨で臭い打ち消してくれそう。

つまり。

今、なめす時なんじゃないか!?その時なんじゃないか!?

と思いたち、2日間でいろいろと下調べ&準備し、そくささと作業開始してみました。

で、忘れやすいので、備忘録として軽く公開してみます。

 

 

一応伝えておくと、夏場は腐敗しやすい。

だから絶対、やらないほうがいい。

でも。

楽しかった。

熊がこんなに可愛くて、キュートで。でも大きくて。

オスだったからか、完全にぞっこんLOVE状態になっていた。

LOVEすぎて、脂肪部分取りすぎた(TOT) 

とっても大変だったけれど、妙な達成感に満ちあふれて。

どうしても自慢したかったので、すみません。番外編でUPします。

写真もいつもよりかなり小さめにしました。

※この先、ややグロい(?)写真が出てきます。苦手な方はスルーお願いします。 

 

一応注意としては、動物が違うと、脂の付き方も全然違うので。

鹿とか脂少ないし、あとは皮を剥いでくださった猟師さんのクセとかもあるので、行程はそのたびに変わる感じかな。

あと、本当に適当なので。

「皮なめし」 で見に来てくださった方。参考にしないで、へぇ・・・って思うぐらいで止めた方がいいかも。たぶん失敗する気がする。

 

 

○用意したもの

・熊の皮(高原山産。肉取り除き塩漬け後、冷凍されたもの)

・ナタとか包丁(脂肪など取り除くために必要)

・刃物研ぎ石(とにかくすぐ切れなくなる)

・毛皮が入るぐらいの大きめのコンテナBOX(これで皮を洗ったり、ミョウバン溶液につける)

・塩 2kgほど準備

焼ミョウバン 40g×8袋

・水 15リットルほど

※今回は毛付きでやります。鹿とかで毛抜たい方は、アルカリ性の石灰なんかで毛を抜くらしい。その方法は別途調べて。

 

○解凍して塩抜きしたら、脂と肉を取り除く

※いろいろ方法はあるけれど、これは私がネットで調べた情報と、知り合いの猟師さんからの情報を適当に合わせて、自分なりに考えてやってみたもので、間違いは絶対あると思う。

熊の皮はまんべんなく塩漬けにされて冷凍保存されていたものです。塩は、保存の意味と虫出しの意味があるそうです。冷凍されているので、ダニも死んでいて、超助かりました。

なおこれは、とある猟師さんからのご好意で、丸々一頭分、いただたもの。猟師として登録して、いろいろな方々に顔を売りまくったからこその成果ですな。

ポリ袋でグルグル巻の状態でいただいたので、そのまま冷蔵庫でゆっくり。

2日かけて解凍したら、水に漬けて軽く塩抜きして、とりあえず広げます~

(塩が入っていると、肉がしまってやりにくいらしいが、よくわかんなかった)

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宇都宮の住宅街に、獣現る・・・

風呂場でやりたいが、熊サイズとなると到底無理なので、庭先でやることに。

とりあえず家にあった長い板を利用して、お肉を削ぎ落とします!

手足もついていて食べれるとのことでしたが、作業後は疲労困憊で調理しきれず・・・

畑の栄養として埋めました。熊、すまん!

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ナタと包丁で肉をそぎ落とす。とにかくすぐ切れなくなるので、包丁研ぎまくる。

どこまでやったらいいのか全然わかんなくて、とにかく四苦八苦。穴も空けまくり。

たぶん、左の黒い部分はやりすぎたんじゃないかと思っている。

ネットでは「切れない専用の包丁で、ゴリゴリやる」とありましたが、全然無理なんですが・・・(汗)熊は規格外なのかもしれない。

 

あとは顔の部分がとにかくヌルヌルだったのと、皮の端っこの脂が取れなくて、最終的にはダイソーのキッチンバサミを使った。

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1日じゃ到底終わらず、2日目突入。これは1日目終了時の写真。一応、腐敗防止に1kgの塩で漬けて、次の日へ持ち越しと。

2日目は顔部分をなるべく残したかったので、綺麗に軟骨取ったりと、細かい部分で大変でした。

ので、

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まぁもちろん、指負傷しましたよ。1日目は血が止まらず終了したようなものです。

ただ、熊の脂が保護してくれたおかげで、手は荒れませんでしたが。

刃物の扱いは人より慣れているつもりだったけれど、全然ダメですな。私。

体力の限界まで肉を取ったら(猟師さんも言っていたけれど、脂肪をひたすら取り除くため、腕が限界になる。己の腕力との勝負)、洗剤で揉み洗いします。本には、洗剤で4回洗って、最後は洗剤と塩混ぜたものに一晩置くとか書いてありましたけど、私は面倒だったのと、そこまで汚れていない感じだったので1回のみ。皮の油を除くように・・・丹念に洗います。

たぶん、皮についてる汚れとかそういうものの状態により変わると思う。

洗剤洗い流したならば、水を切って置いときます。臭いも消えるので、ホッとします。

(ので、しばし休憩)

 

  

ミョウバン溶液につける。

 というわけで、皮→革へ変貌とげるための処理へ。

ミョウバン溶液につけて、表皮にある繊維タンパク質を変性させて安定化させていきますよ。

ミョウバンと塩を直接皮に擦り付けて、新聞紙で包んで・・・という乾式もありますが、水に漬けたほうがまんべんなく鞣せるのと、ミョウバンの量が少なくて良い感じだったので、こっちでやりました。教えてくれた猟師さんも、溶液漬け派だったし。でも毛が抜けやすいとか、液が腐りやすいとかデメリットもあるらしいから、好きな方で。

で、この配合がいろいろ調べたけれど、よくわからない。

公益社団法人畜産技術協会:畜産技術の紹介:羊

こちらのサイトを参考にすると、1リットルあたり、ミョウバン25g 塩40gだそうな。

 

そもそもミョウバン焼ミョウバンがあるところから、頭悩ませてくれますわ。

焼ミョウバンってのは、生ミョウバンを炒って水分量飛ばして、水に溶けにくくしたもの。保存しやすい形にしてくれたって感じですかね。

ネットで、100g焼ミョウバンから、250gのミョウバンが・・・とあったので、簡単に焼ミョウバン×2.5が生ミョウバン相当量ってことで計算しましたが、当たってるのかわからん。そして、上記サイトのミョウバンが焼きなのか生なのかもわからん。

なので、とりあえずこの量でやってみた。

 

焼ミョウバン 200g(生ミョウバン換算 500g ただし私理論による)

      + 2日後追加 焼ミョウバン 80g(生ミョウバン換算 200g)

      + 5日後追加 焼ミョウバン 40g(生ミョウバン換算 100g)

塩 1kg(500gだと途中腐敗臭が。残り全部突っ込む。濃度10%以上だと雑菌増えない。ちなみに、20%以上は飽和して塩溶けないそうです(友人談))

水 15リットル弱ぐらい?(熊の皮がまんべんなく、液体に浸かるように)

※60℃のお湯で漬け込むーとか本に書いてあったけど、すぐ冷めるのにどうやって漬けるんだろう??これは今後の調査課題ですね。今回は夏に漬け込んだので、溶液温度が45℃以上をキープしていたので、良しとしました

あと熊の毛にもともとついている水分量どうすんだ!とか、細かいところが気になってしょうがない。なるべく取り除いてからがいいんだろうなぁ。

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ミョウバンは溶けないので、必ず熱加えて溶かす。ただ直前にやろう。酸性なので鍋が溶けます。古い雪平鍋がダメになった・・・(TOT)

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上記のミョウバン量にて、重し入れて約1週間漬け込むと。皮が液体から出ちゃうと、カビるらしいので注意。あと、1日置きに天地がえして、まんべんなく浸かるようにします。それと、蓋があった方が、臭いが外に出ないのでとても良い。

2日経っても固くなっていないようなので、不安になって、燒ミョウバンと塩を追加。

(塩は最初500gだったのだけれど、濃度が薄すぎて雑菌繁殖したような臭いが・・・追加して、塩分濃度10%前後になるよう調整。)

5日目に不安になりすぎて、ミョウバン1袋追加する。(次の日確認したら、革感が出てきていたので、ホッとした。この量が当たりなのか?)

ちなみに、暑さで水が蒸発して、ミョウバン濃度がよくわからなくなってきてるし、あと「手で押すと、形が残ったら変化しているからOK」とか書かれていたけれど、全然そんな感じじゃないし、生っぽぃ感じ。大丈夫だろうと思ってはいるけれど、とにかく初めてのことなので、不安ばかり。腐敗させないようにすることだけを考えていました。

 

 

台風来たりと、なかなか外に出せずに・・・

1週間と3日ほど漬け込んで、外へ出しました。

ネットで「漬けすぎると液ごと腐る」と書かれていたので、ちょっと焦りながら外に出しました。今考えれば、塩分濃度が高ければ、ある程度までは大丈夫そうです。

あ。黒い色になっているのは、いろいろ試しすぎて。柿渋タンニンを突っ込んだからです!タンニン入れると黒くなるから、ダメ!絶対!

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軽く水でミョウバン液を洗い流してから、板の上に出します。(ここで本格的に洗うと、ミョウバンが取れてしまって、革→皮に戻ってしまうので注意。表面の溶液を軽く流すだけ)

本当は大きいベニア板の上に出したかったのだけれど、そんなものを収納するスペースがない我が家は、10年前に家を解体した時に出てきた大きい板を並べて使用。

なんでも取っておいてくれる母、ナイス!

乾くと、かなり縮むので、それを防ぐために釘を打って広げておきます。

あと、少し乾いてきたら、油を入れながら伸ばす。生乾きの時に伸ばさないと固くなるので注意。私は面倒だったので、キャノーラ油(普通に使ってるヤツね)使って、体全体を使って伸ばしまくって柔らかくしました。とにかく皮の繊維を壊すことが大事。

3日間乾燥させたら、皮は軽石やサンドペーパーで磨き上げます。地道に人力でやりました。腕が痛い・・・

で、ある程度表面が滑らかになったら、妥協して、削りカスを雑巾で取り除いて。

仕上げに米油と亜麻仁油。あと昔作った、熊油とワックスのハンドクリームとか、とにかくいろいろ刷り込んで。(キャノーラ油は磨いているうちにほぼ取れてる感じなんだけど、どうなんだろう。完成品は、洗っても油臭いです(TOT)これも今後の調査課題だな。)

ゴミが落ちなくなったらOKです。

 

そしたらひっくり返して、今度は毛皮の方・・・

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毛の方は、エマールで洗う。最初は油でなかなか泡立たないので、水たっぷりいれて。洗剤もたっぷりれて洗います。

結構毛にはカスが残っているので、丹念に・・・まぁ乾いたらブラッシングするので、その時にも取れるみたいだけど。

本当は、洗わないほうが良いみたい。ミョウバンが溶け出してしまって、皮に戻ってしまうから・・・

でも私は家に中に入れたいというのと、この独特の臭いを消したかったので、洗っちゃいました。知り合いのマタギも洗うそうです。まぁ一応、大丈夫っぽぃよ。

長時間漬け置きしたりせず、手早く洗って、こちらも3日間干しっぱなし。

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だんだん面倒になってきたので、釘外して、自転車の上で乾かす・・・

シュールな風景・・・

時々ブラッシングしたり、裏返したり・・・

 

 そして・・・

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もっふもふ~♪これがやりたかったんだよ~♪(*´ω`*)

てなわけで、現在は我が家のリビングのベンチに。

座布団代わりにひかれてます~

我が家に来る方は(母の友人含め)、お上品な方はいないので。

親戚や近所の方々などは、皆、面白がって見ていってくれます。

興味津々に見に来るわけでもなく、ただただ寛容して見守っていてくれる今の状況は、本当にうれしいし、ありがたい。 

 

ただ、こういうの嫌な人がいると思うので、人目は気にしないとダメかな。

私もこっそりやってるつもりだったのだけれど、隣の工事現場の人にはガッツリ見られるわ、隣のアパートの人には写真撮られるはで、「警察呼ばれなかっただけ、すごい!」と友人談。

確かに、鞣した後の、この熊革でさえ、露骨に嫌がる方、一応いたしな・・・

次回やる時は、ブルーシートとか木材で目隠しを作って、こっそりやるとしましょう。

とりあえず、小さい頃から住んでいて。近所付き合いが密なところだったので。トラブルもなく終わる事ができました。改めて、ネコかぶって生きてた幼い自分と、常日頃近所と仲良くしてくれてる母に感謝です。

 

それと、爪は取ってアクセサリーにすると良いと言われたので、このように取りまして。

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このまま乾燥させてもいいのだけれど、お肉ないほうが良いとの意見が多数だったので、畑に埋めて、バクテリアに分解してもらうことに。

魔除けになるそうなので、楽しみ♪(*´ω`*)

 

というわけで、頑張ったよ!ってことで。

さらっと流してくれたらありがたいです。 

 

 

○最後に。

人の意見はいろいろあるので、こういう記事出すとコメント欄が荒れそうだから、悩んだんだけれど。ネットの情報は多様化しているので、見たくないものは見ないで良いような気がするの。

あと私は、命への感謝は心の中でひっそりと。あとはただのモノとして冷静に扱います。供養かねて革にしました~とか、全然思わないし言わないから。

命の問題は答えのない問題で、自分の心で結論を出すしかなく。それを、神などに押し付けてはならないと私は思うのです。

なので、命に感謝し、利用価値があるものを最大限利用させていただくのみです。

批判コメントいただいても、読んで削除しちゃうからごめんね。ご了承ください。

  

とりあえず、皆が少しでも狩猟の世界に興味を持って、身近に感じて欲しいのと、一般の40代女性のやや都会の人が、思いつきでそんな簡単に猟師でエンジョイ出来るほど、甘くはないんだよ。この世界。

っていうのがわかってくれれば、良しとします。

 

とにかく熊の皮は大きくて、作業も大変で。鞣した後は、全身筋肉痛になるし。腕バキバキになったし・・・

でもその分、得たものは本当に大きくて。非常に勉強になりました。

 

慣れてきたら、鹿皮とかでワークショップ的なものが出来たらいいな。

特に栃木県は放射性の問題があって、鹿の皮ぐらいしか有効利用出来ない状態みたいだし。少しは私みたいなのでも、貢献出来たらいいですね。

 

※あと、ミョウバンなめしとか、タンニンなめしとか追記

革製品を扱っている方はご周知のことと思いますが、普段製品として流通している革は、クロムなめしかタンニンなめしです。

今回やったミョウバンなめしは、個人で楽しむ範囲での皮なめし方法です。

 

流通している革製品(クロム・タンニン)は永久なめしと呼ばれ、熱・薬品そして保存(細菌)に耐えれるようにタンパク質を変質させたもの。(とあるサイトより抜粋)

一方ミョウバンなめしは疑似なめしとも呼ばれ、変質というよりは皮同士の接合をミョウバンで変化させてる??らしくて、水に弱い特徴があるそうな。(ミョウバンは水で流れちゃうから、元の皮に戻っちゃうの)

猟師さんの腰巻きは、毛の部分を外にして、水を弾かせているので大丈夫なのだそうです。

 

 

 

というわけで、最近忘れっぽくなってきたので、備忘録を残しておきます。

初めてなので、想像以上に時間かかったけれど、次回からは週末利用して作業出来そう。鹿革もこれから安定的に手に入りそうだし、鞣しまくって、いろいろ自分なりに研究してみよう。

実は事情があって、今年は猟師できなさそうなので、まずは有効利用という点で活躍していこうと思います。