登山 ときどき秘境駅

栃木県宇都宮市在住。登山と秘境駅のログです。基本ぼっちのアラフォーだよ。

【湯元VCイベ】大多和宿に行ってきたよ【日光修験】

f:id:toukoa37:20181128202011j:plain

凍えるような寒空の中。長い裏男体林道から少し外れたヤブの中にあったのは。

仏像3体だけが静かに鎮座する「大多和宿」

古の修験道に残る苔むした石像達に漂うのは、神聖さとは違い、昔の修行僧の汗と涙と、苦悩と共に祈った「世界平和」。(御札の後ろに書いてあったの)

密教修行の一片を感じた、そんな一日でした。 

 

というわけで、知る人ぞ知る「大多和宿」

今回は日光湯元ビジターセンター(湯元VC)のツアーに参加してきました。f:id:toukoa37:20181128221104j:plain

相変わらず、手作り感たっぷりの案内ハガキ♪

これが届くと、本当にワクワクするんだよねぇ~

 

でも、実はツアー参加して、日光修験とか歴史とか。

詳しく説明してもらったのですが、未だにフワッとしかわかってないという体たらくでありまして・・・(激汗)

詳しく知りたいという方は

「全踏査日光修験 三峯五禅頂の道  池田正夫著 随想舎」

を読んでみると良いです。

簡単に言うと、夏峯(奥日光連山から表日光連山に跨る山岳地帯を一巡)で使われていた宿?なのか。全盛を誇った室町時代から天正年間を最期に・・・とあるので、まぁ時代もそのくらいのものっぽぃです。(本当にふわっとした情報・・w)

 

ちなみに今回は、二荒山神社の私有地とのことなので、場所は伏せますね。

ネットで探すと、場所は割と簡単に見つかると思うのですが、ぶっちゃけ。

写真の石像が3体あるだけで、特にそれ以外は何もないので、そういうのが好きな人じゃないと行っても意味がない気がします・・・

私も場所は大体わかっていたものの、宗教関係の歴史はさっぱりで。

この石像達は何なのだろう??という疑問がいっぱいだったので、今回ツアーに参加したんですが、それでもすべて理解するには、脳みそが足りなかった~!

 

というわけで、軽く報告ですよ。

f:id:toukoa37:20181128213915j:plain

集合は梵字飯場跡。そこから、裏男体林道を志津峠目指し、ひたすら歩きます。

f:id:toukoa37:20181128214024j:plain

時々、植物のミニ情報を教えていただいたり・・・

f:id:toukoa37:20181128214041j:plain

変わりゆく景色を眺めつつ、皆でワイワイ進みます♪

湯元ビジターセンター主催のものは、最近私好みのツアーばかりで好き。

f:id:toukoa37:20181128214054j:plain

途中、今回の修験道の説明があります。

簡単にいうと、出羽三山信仰と同じものを日光にも作ったって感じですね。

てことは、那須岳にあった白湯山信仰と同じものが日光にもあったってことか!

へぇ~!(説明だいぶ端折ってます(汗)ちゃんと知りたい方はツアー参加して!)

今回行く大多和宿は、男体山火口(湯殿山)と太郎山(月山)の間に通った宿って感じみたいですね~それに空海さんも関わっていたとは!

日光恐るべし・・・

f:id:toukoa37:20181128214113j:plain

そして鹿の角研ぎの跡を説明してもらったり・・・

f:id:toukoa37:20181128214128j:plain

鹿よけネットが破れているところも。(ここはネットの監視してないんだったかな?)

日光の鹿もやっと減少傾向に転じたみたいだけれど、まだ安心は出来ないみたい。

ビジターセンターの活動も、奥が深そうで面白そうだけれど、ホント大変そう・・・

f:id:toukoa37:20181128214146j:plain

 鹿のフン。形とか絶対覚えておいてね!と言われたので、撮影っと♪

スタッフにフンマニアがいるようなので、ちょっと楽しみ~♪(*´ω`*)

こういうのが、湯元ビジターセンターのイベントならでは!って感じですよね♪

f:id:toukoa37:20181128214159j:plain

数十年に1回しか咲かない笹の花だそうですよ。とりあえず撮影!

f:id:toukoa37:20181128214212j:plain

 こちらのフンは、テン?とか小動物のものだそうです。いっぱいあった!

f:id:toukoa37:20181128214223j:plain

さて唐突ですが、大多和宿へは途中林道を外れて、藪こぎします~

10分ほどウロウロ歩いていると・・・・

 

f:id:toukoa37:20181128202011j:plain

おぉ!唐突に仏像が出てきた!大多和宿だぁ!

奥が不動明王。手前が地蔵菩薩様だったと思います。

不動明王ということは密教なんだねぇ~修行だものね。

てか、日光って密教なの???(←まずそこからwww)

思えば、なんで勝道上人が日光開祖したのに、今や二社一寺で分かれているのかとか。

そもそも宗教の成り立ちもイマイチわかっていないので、これはあとで勉強しないとな・・・(;´д`)トホホ…

f:id:toukoa37:20181128214240j:plain

護摩焚きした跡だそうです。ほほぉ~

ちなみに山友さん。ここに思いっきり踏み登っていて。

「バチが当たるかもしれないから(汗)」とガイドさんに言われてましたwww

ガイドさん曰く、下見に来た時に、なんか、いろいろあったらしい・・・

まぁ神聖な場所ですから!

行く方は粗相のないように・・・気をつけよう!

f:id:toukoa37:20181128214301j:plain

ガイドさんの説明を真剣に聞きいる参加者さん。

山伏さんもいろいろ大変だったという・・・お話でしたが。

 

ここから男体山を目指すべく、寝床にしてたみたいですが、今みたいにテントや寝袋があるわけでもなく。もちろん食料も持ち歩いていないらしくて。

じゃあご飯どうしていたの?って話ですが、どうやら地元の人達の支援に支えられていたのだそう。

つまり、炊き出し的なものが行われていたってことっすかね?

えっ!自分たちで賄ってるわけではないのか!?(ちょっと面倒だなって思ってしまった)

今みたい文明が発達していたわけではない昔は、神に頼ることが重要視されていたのでしょうね。今の感覚でモノを考えてはいけないわ。

何より、自殺覚悟で行うような修行もあったようですから・・・

ちなみに私は、映画「孔雀王」の三上博史さんが本当に大好きだったので、修行自体は否定しません!むしろ密教、大好物です!(小学校の時、九字切り流行ったよねぇ・・・あの頃は皆、厨二病発症したよね♪)

f:id:toukoa37:20181128214312j:plain

山友さんと私。今回、参加人数が少ないとのことで、お誘いしてみました。

しかし、こんな場所で記念撮影してもいいのだろうか?

でも。これだけを見に、ここまで歩いたわけなので・・・

浮かれて写真撮影していても。神よ。許して欲しい。

f:id:toukoa37:20181128214331j:plain

さて大多和宿から、志津小屋へ向かいます。

すでにお昼過ぎていますが、大多和宿に長居すると、なんかいろいろあるらしいので、お昼はしばしお預け・・・

邪な気持ちで行くとダメっぽぃよ~気をつけて!

f:id:toukoa37:20181128214321j:plain

というわけで、何かのフン パート3 かな?

鹿のフンとは色が違う・・・ ナニコレ?

って、野うさぎのフンだそうです。

f:id:toukoa37:20181128214346j:plain

15分ほど、藪こぎしながらテクテク歩くと・・・おぉ!ロッジ風の小屋が!

ここでのんびりお昼タイム~♪お腹ペコペコだし、身体が本当に冷えたから、温かいカップ麺食べて復活!

f:id:toukoa37:20181128214402j:plain

その後は、二荒山神社の飛び地だったかな?

とにかく不気味なものがあると聞いて・・・

f:id:toukoa37:20181128214412j:plain

うわぁぁぁぁぁ~!

めっちゃ怖い怖い怖い怖い!!!!

これは御婆様だそうです・・・いやホント、見た瞬間凍りついたわ(汗)

男体山の裏側に降りることがあったら、ぜひ見てみてくださいな。志津小屋の近くにありますよ~

f:id:toukoa37:20181128214423j:plain

この後はサクサクと帰りますよ。男体山を見上げつつ・・・

f:id:toukoa37:20181128214440j:plain

帰りもただひたすら林道を歩きます♪

が、狐のフンの話で盛り上がったり(写真あるのですが、ちょっと洒落にならないので、掲載しませーん)、フランス菊の駆除の話などなど。

話題は盛りだくさんなので、最後の最後まで楽しく♪帰りましたとさ♪

 

というわけで、日光修験の道「大多和宿」でした!

神聖な場所ですから。荒らされたりしないように。場所はお知らせしません。

興味のある方は自力で調べるか、湯元ビジターセンターのイベントに参加してくださいね。

(ちなみに私はビジターセンター発行の「楓通信」なるものを送ってもらっています。有料ですが、ツアーの情報が掲載されているので、とても重宝していますよ。群馬のお姉さまに勧められての購読でしたが、なかなか良いです♪)

 

そうそう、実は太郎山の登山道から少し離れたところにも、似たような「寒沢宿」なるところがあるそうです。

ご興味のある方はぜひ! 

 

※とりあえずメモ

日光山の開山は勝道上人で、奈良時代。(今から約1200年前)

その後、鎌倉時代に日光三所権現の形態(男体山・女峰山・太郎山)や日光修験の体系が確立したようです。

室町時代に日本修験が全盛期を迎え、「三峯五禅頂(さんぶごぜんじょう)」と総称される冬峯をはじめ、四季の入峯が行われたようですが、室町末には滅亡状態に。

その後の江戸時代、空海による東照社鎮座が行われたことで、入峯が復活。明治時代の修験道廃止令まで続いたそうです。

参考:「全踏査日光修験 三峯五禅頂の道  池田正夫著 随想舎」

 

まだ本を読み込んでいないので、早とちりがありそうなので、あまり情報は信用しないでね・・・