【縦走】日光阿世潟峠から足尾へ【午後は観光】
足尾通洞駅から 新梨子油力発電所跡 へ
鉱毒事件以来、ピタリと時間が止まってしまった建築物達が集う場所。
日光中禅寺湖から、足尾へ抜ける荒れた古道をテクテク歩いた先には、、、
昭和ノスタルジーが今なお残る、すべてがセピア色に染まる足尾の町並みが♪
これが、私好みの超素敵な場所でして♪(*´ω`*)
小雨から曇り空の1日でしたが、足尾の大自然から歴史、そして鉱毒事件まで、、、大満喫することができました。
というわけで、今回は足尾から日光までの古道を歩くルート&足尾観光です。
社山途中にある、阿世潟峠から向こう側(足尾方面)がずっと気になっていて。
日光開山の師と言われる勝道上人が開いた古道とか聞いたら、やっぱり歩きたくなるわけでして。
ついでにネットで見た足尾の廃墟の素敵具合に、つい食指が動いちゃって。。。
3連休の最終日。天気がアレだったけれど、我慢出来ずに、サクッと行ってきました。
で、えっと。
午後からの足尾探索は全然問題ないのですが・・・
日光阿世潟峠から足尾に抜けるルートは、
興味持っても、自信がない人。行かないほうがいいよ?
です!
一応「足尾山塊の山」って本に詳しく書いてあるので、行かれる方はぜひ読んで欲しいのですが、この本だとサクッと書かれていて、すぐに林道あるよーみたいな感じだったんですよ・・・
ちなみに本によると晩秋の頃が良いらしい。
あと沢に降りていくと、途中で踏み跡なくなるし、赤テープ?本当に必要なところにしかないです。中級から上級向けかも。
そもそも林道歩きって言ったって、自然に還っているので、めちゃめちゃ歩きにくいです。イノシシの足跡やヌタ場も道端いたるところにあるし、会わなかっただけ奇跡でした!
途中「なんで一人で来ちゃったんだろう・・・」と後悔しかなかった。
でもまぁ、久蔵沢林道で検索してみると、結構行かれてるんですよ。
温泉マニアのおいちゃんによると「30年前の自転車雑誌に掲載されていた」とのことなので、そっち関係の方々かな?
今じゃ自転車で行けるような場所ではありませんが、大変自然豊かな場所なので(ただの山奥)、ガスガスの1日でしたけど、沢沿いをテクテク歩いてマイナスイオンたっぷり~みたいな?結構楽しめましたよ♪
というわけで、小雨日和だったので写真少ないですが、サクッと報告。
午後からの観光が、今回のメインとなっておりますが、許してちょんまげ。
○JR鶴田駅 6:02発 → JR日光駅 6:39着 (日光線 ¥670)
○JR日光駅 6:52発 → 立木観音入口 7:50ぐらい着(東武バス ¥1150)
という感じで、今回は公共交通機関を利用します。
くーすか寝て起きたら、あっという間に到着です~♪
てなわけで、社山方面(立木観音方面)へ向かいますよ。
台風後のちょっとモアモアした感じ。天気良くなるという予報ですが、さてどうか・・・
立木観音付近は薄ら紅葉。でも少し早いですね~
歌ヶ浜駐車場。トイレはここでも良いし、イタリア領事館のとこにもあるよ。足尾まではここから4時間。まぁ、人いないから、気にしないなら別に大丈夫ですが💦
あと、ここらへんは紅葉最前線!という感じでした。でもここだけ。
中禅寺湖あたりは来週が見頃かな?
とにかく中禅寺湖畔をテクテク。社山方面へ歩いていきます。
来週末(10月中旬)は混雑するんだろうな、、、晴れると良いのだけれど。
超大型台風が直撃した際の倒木かと。 こんなところが5箇所以上あります。ちょっとだけ注意ね。
とまぁ、唐突に阿世潟峠到着です。
実は小雨が降ってきてしまって・・・ここから写真少なめです。ごめんなさい。
私のカメラは防水ではないのよ〜(T_T)
悩んだけれど、とりあえず雨合羽着込んでGOすることに。社山方面もガスガスで、他の方々は諦めて、下山していっていました。
が、私はそのまま足尾方面に降りて行きます~!
ここまで来たらやるしかない!ここで諦めたら、宇都宮女の名折れだっぺよ!
普通に道はあります。踏み跡は明瞭にあるし、誰か歩いた形跡がありますね。
写真撮り忘れましたが、昔の石垣とか残っていて、とても良かったです。さすが古道♪
確実に廃道になる前。大正期位前に作られたものだと思うので、歴史の重みを感じますね。
少し下りていくと沢が。この川と一緒に降っていく感じです。
赤テープはあんまりなくて、とにかく踏み跡をたどりますが、途中不明瞭になるので、そこが注意です。
谷止工 って言うらしいです。自然石による石積とかなんとか。。。
歴史的にとても貴重なんだろうなぁ・・・と、思わず傾斜考えず近寄って魅入ってしまい、足滑らしまして、、、
身体をしこたま岩にぶつけて腕から流血・・・(TOT)
一瞬、血の気が引いたけど、とりあえず沢を下り、砂防ダムが出てきたら、久蔵沢林道はすぐそこだし~!と。
赤テープ頼りに渡渉しながら、はぃな!とりあえず林道出れば大丈夫だ!と、ガシガシ進む私〜地味にちょい焦ってます💦
無事、久蔵沢林道に到着~♪生きてて良かった~♪と思ったのも一瞬。
まぁ自然に還っていってるので、落石のオンパレード。超歩きにくい。
しかも、巨大な植物群落がちょいちょぃ行く手を阻むのよ・・・(撮影忘れました)
紅葉が良さげに見えるハズなのだけれど、もう全然ダメダメで。
ホント、私はなんのために歩いているのやら。
このカーブミラー見えたときの感動たるや。山で見る人工物の安心感ったらない。
ここから渡渉するところは数箇所あるのだけれど、大体は橋があります。
あと、昔のアスファルトがとにかく滑る。ほんと、歩きにくい!
歩くたびに道路がどんどんマシになっていきます。とにかく林道を下るだけなので、道迷いの心配もありません。
が。まだまだ安心出来ないのが、この道なのですわ。
突然、赤い微妙な橋が出てきた時は、ちょっと動揺しました。
というか、橋自体植物に囲まれて、一瞬見えなかったし(汗)崖崩れで道が分断されたのかと思って、肝が冷えました。
よく見ると、川向こう岸に林道が続いているようなので、さくさくっと進む。
ふと後ろを振り返ると、誰もいないし、ただただ足尾の圧倒的な大自然がデーン!と。
ぼっち感、半端ない(T_T)
ほんと。私、何してんだろ?
川に突っ込む感じの道路。
水量が多いので、ちょっと濡れましたが、まぁ大丈夫でした。
ちなみにコンクリの平らな部分は滑るので、歩かないほうが良いです・・・
ほんと、昔のコンクリ滑る、、、
水はとにかく透明度が高くてキレイ♪
もう来ることはないけれど、よいルートでした。
そうそう、イノシシの足跡やヌタ場みたいなところが道端各所にあったので、気をつけたほうが良いかも~って思いました。もちろん鹿フンも踏まないと行けないほど、、、(T_T)
だけど動物には一度も会わなかったです、、、やっぱり私は、動物に嫌われてるんだろうか・・・
11:50ぐらい 銅親水公園到着
最後は工事現場のところを横切って、やっとこさ到着!
中倉山登山の方々かな?人が思った以上にたくさんいました。でも無言で過ぎ去ります。
さてと。休憩もなしに、このまま駅方面へとにかく歩きます。
もう少し早く下山出来ていれば、12:23発の電車に乗れたのですが、まぁ。良い機会ですから、足尾観光と洒落込みましょう♪
これは本山精錬所の大煙突。足尾を象徴する建造物ですね。
こちらも本山精錬所。錆びたタンクがなんとも言えない雰囲気を纏ってます。
ちなみにわ鐵の終点は、昔ここだったんですよ。「足尾本山駅」があった場所でもあります。廃線跡(立入禁止)も見ることが出来ます。歩くのはツアーとかじゃないと出来ないみたいだけど。
カラミ煉瓦防火壁だったかな?火事があった時燃え広がらないようにしたものですね。
社宅跡とかにも、立派なものが残っているので、見て回るのもよいかも。
途中にあった廃墟。最近まで倉庫として使っていたらしく、いい感じに保存されています。味のある住宅廃墟、大好き♪(*´ω`*)
この他にもいろいろ写真があるのですが、割愛しますね・・・
とにかくゆっくり駅方面へ歩いていって。
大体12:40ぐらいに間藤駅到着。駅までの距離はかなり長かったけど、歴史建造物がいっぱいあるし、集落の説明とかいっぱいあって飽きなかったよ~
さて。ホーム端っこに座り込み、コーヒー飲み飲み、電車を待ちます。
20分ほどで、てこてこやってきた列車は、相変わらずレトロないい雰囲気。
でもアテンダントさん、いなくなったんですね・・・車掌さんもビジネスライクな感じ・・・寂しい限りです(TOT)
5年前訪れた時は、ローカル線だぁ~!って感じで。とても楽しかったイメージがあったのですが・・・残念💦
間藤駅 13:28発 → 通洞駅 13:33着 (わたらせ渓谷鐵道 ¥190)
なんかここの駅員さんも、ちょっと愛想ないですなぁ・・・まぁいいや。
なぜここで下りたかというと、割と今回のメインイベントと言っても過言じゃないほど、私的に行きたいところがあるわけで♪
これから、足尾の公害の最前線?を見に行きたいと思います!
写真でいうと右手方面。足尾方面といえばいいのかな?
最初の踏切は、立入禁止なの。これがあの池につながる道らしい。
その先の踏切渡って、右にある筋道(沖縄方言でいうと、すじぐぁ)を登って行きますの。お寺方向じゃないほう。ちなみに写真右手当たりに数台路駐出来なくもないと思うけど、ご近所の方に、一言断ったほうがよろしいかと・・・
詳しい行き方の説明は面倒なので、ざっくり。
行きたい人は、Google先生に教えてもらってね♪(*´ω`*)
赤テープはあんまりないので、踏み跡たどって上に登っていきます。意外と急登!
途中にある目印。
某サイトの方いわく「悪魔合体に失敗したような像」だそうですwww
私も見た瞬間、背中がゾクッとしました。
人の首がなくなっているのも怖いけれど、その前に、この不気味な動物なによ?
って、家帰っていろいろ調べた結果ですね。
猪乗り勝軍(将軍)地蔵の劣化版ではないか?と私的には思っています。
愛宕神社系列の神様?なのかな。勝利の地蔵様ですね。
しかし、拝んで付いて来られても怖いし、拝まないでバチが当たっても怖いし・・・
なかなか微妙な気持ちになった地蔵様です。
で、一体私は何をしているのかというと、これを見に来たのよ。
簀子橋(すのこばし)堆積場。鉱滓ダムってヤツですね。
簡単にいうと、重金属や有害な化学物質を含むスラグ類を沈殿させて、水分と分離させているところ ですかね。水は無害化処理していると思うのだけれど、施設が見当たらない・・・
まだまだ多くの汚染水が存在しているという事実を知らなかったし、なにより、通洞駅から山道歩いて30分ほどの街の近くに、こんなところがあるなんて・・・
足尾の鉱毒事件はもう過去のものと思っていたので、とても驚きでした。ハゲまくってた山肌も、緑化運動のおかげか、少しづつ復活してきているのにね。
銅山の施設は赤錆にまみれて、ゆっくり朽ち果てていくのに、これらの負の遺産はずっと残っていくのかぁ。
なんだか複雑な気持ちになったら、グゥーっとお腹がすいたので、汚染水タップタプのダム湖見ながら、菓子パンもぐもぐ・・・
実はここ、意外と景色良くって。登りごたえもあるし、良い山だなぁ~なんて(苦笑)
調べたら、備前楯山のバリエーションルートの一つでした。ほぉぇー
今度、この先、行ってみようかな?
サクサク下山してきたら、招き猫がいい感じに鎮座されてましたwww
一応目印として写真貼っときます。
さてと。
バスの時間まで、お待ちかねの足尾廃墟ツアーじゃ~!\(^o^)/
わーぃ♪ ちなみにコレ、車道から全部見れますよん♪
通洞動力所。赤レンガがいい感じです♪
トロッコ列車かな?廃なものに囲まれながら、進む列車も素敵ですねぇ。
通洞変電所
新梨子油力発電所
ここはずっと来たかった場所です。ネットで内部の写真を見た時は、震えました・・・
今は入ることが出来ませんが、外からで十分♪
てか、中庭から白いワンピースの女性が右から左へ走っていった姿を見たんですが、中に人の気配ないんですよね~あれ?住んでる・・・人とか??(汗)
まぁ撮影のためにこっそり入った人か、呪いのために走り回ってる貞子さんだと思いますけどね。
このあと観光協会に寄って情報を仕入れたら、銅山観光はしないで帰ります~♪
写真では閑散としてる感じですが、思った以上に人がいます。ちょっと安心。
時間がないので、今回はパス。
機会があれば、いつか銅山観光も改めて行ってみましょうかね。大人になったからこそ、わかることもあるし。
十二分に足尾も満喫したことだし、バスも来たことだし。
帰るとしましょうか。
銅山観光前 15:35発 → JR日光駅 16:40ぐらい着(日光市営バス¥1180)
思えば、日光から歩いたし。いっぱい観光もしたので疲れが・・・
バスの後ろでのんびり爆睡していたら、あっという間に駅へ。うぉぅ、、、ヨダレが、、、💦
てか、駅についたら、見たことのない形の電車があって、テンションMAX!
ぬぉ!むむむ~!まさかの~!
四季島だぁぁぁ~!おぉ!初めて見た~!
左は高級リゾート列車四季島。右が私が乗る鈍行・・・そして奥には東武鉄道!
撮り鉄でもないけれど、ちょっと張り切って撮ってみました!
しっかし、四季島のデザインは本当に異様というか、本当に不思議な感じでした。私はあまり好きではないかも💦
でも小さい窓から溢れ見れる車内は、暖色系の淡い光に照らされていて、とってもハイセンスで素敵なオシャレ空間が広がっている感じでした♪
でもまぁ、ボロっちい鈍行の方が、私は好みですし?そもそもお高いので、乗ることもないけれど・・・
とりあえず、万歳三唱でお見送りしてから、鈍行で帰りんこ♪
というわけで今日は終了♪
ちょっと午前中は危ない感じでしたが、午後の足尾観光は想像以上に楽しく。
足尾はまた時間を取って来てみたいなぁなんて思いました。
なにせ、小滝地区もまだ見ていないし、その前に温泉入ってないし・・・
足尾なんてホント、小学校の遠足以来、来てない人多いのでは!?
廃なものが好きな方は、たぶん好きになると思います。ぜひ、足尾の山に行かれた際に、観光もしてみて欲しいなぁなんて思いました。
あと、一応最初の予定では、足尾に到着したあと、鹿沼に抜けようと思っていたんです。関東ふれあいのみちNo.2の「修験行者のみち」ルートですね。通洞駅付近から鹿沼の古峰神社へ抜けられるので、便利だなぁなんて。
私は足尾まで下りてくるだけで必死だったので無理ですが、やってみたい方はぜひ。
あと半月峠から足尾っていうルートもあって、これは結構人通ってるみたいです。
一応、まとめておくと・・・
「栃木の峠 峠でたどる暮らしと文化 桑野正光著」によると、阿世潟峠は【日光神領足尾と中宮祠を結ぶ峠】だそうで、足尾と中禅寺湖畔を結ぶ唯一の道だったそうです。
勝道上人が中禅寺を開いてから、勝道上人や修験僧が開いた道とのことで、祭祀供奉などが足尾から日光まで運ばれた古道でしたが、銅山の煙害によって樹木の枯死のため崩落が進み、大正9年(1920年)の豪雨によって通行できなくなってしまい、廃道に。
そのかわりとして、すぐ近くの半月峠から足尾までのルートが開削されたそうな。阿世潟峠ルートと比べると、若干高低差が高かったけれど、ちょうど、明智平に索道が出来たり、銅山観光始まったりとかで、観光メインで大勢の方々が行き来したようです。
なので、昔は茶店も4軒ほどあったのだそうで。
あと「足尾山塊の山 岡田敏夫 月山書房 昭和63年7月」には、より詳しく書いてあるのでご興味がある方、ぜひ読まれてみてください。
半月峠から足尾ルートは、今でも歩いている人がチラホラいるらしいので、今度やってみようかな。
とりあえず、行ってきたよ~という報告でした。
行く方は自己責任で本当にお願いします・・・
さて、最近無謀な山行ばかりの私ですが、来週もいろいろ暴れる予定。
来週は男性2名のバックアップがあるから、がっつり楽しむよ〜♪(*^^*)