登山 ときどき秘境駅

栃木県宇都宮市在住。登山と秘境駅のログです。基本ぼっちのアラフォーだよ。

【長距離】女峰山栗山野門ルート【敗退】

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女峰山栗山野門ルート途中の、山の神様へウートート・・・

本当に無事に下山出来てよかった!と心の底から思えたほど、とにかく長くて・・・

もぅとにかく、長くって!長くって!本当に辛かったこのルート。

でも人の気配のない苔むした山道を、ルーファイしながらドキドキ歩くのは、やっぱり良い♪(*´ω`*)

今回も地味に、いろいろあったけれど。とにかくテクテク。歩いてきました。

 

てなわけで。2年前、栗山ツアーで行ってきたんですよ。ここ。

この時は「楽勝♪」って思ったのよ。なぜか。

ガイドさんの後ろを歩くだけだったので、頭も全然使わなかったし・・・

それで「下から(野門集落から)登ったらどんだけ辛いんだろう」「次は自分の力で歩いてみたい!」という気持ちが徐々に湧き上がってきて・・・

 

そんな時、両部の滝でお世話になったkon兄から、山のお誘いがありまして。

説明したら興味津々だったので、直前でしたが、サクッと行ってきました!

いや、全然サクッとじゃなかったんですけどね・・・(TOT)

 

てなわけで、このルートに興味津々。行きたい!って思っている方多いと思うんですけど、私の携帯GPSはアホなので参考にしないで、ちゃんと別途調べてね。(帝釈山踏んだのに、手前までしか拾えてないし・・・(TOT))

そして本当に長いです。帝釈山敗退と言えども、往復24.3km。11時間以上歩いています。もちろん普段、人いないです。何かあっても誰も助けに来てくれません。

少しでも不安がある方は、【栗山ツアー】に参加しましょう。

いやね。ホント下から歩いて、心の底から思ったよ。。。ツアー最高!って。

 

とりあえず役にたたないGPS軌跡はこちらからどうぞ。 

女峰山 栗山野門ルートにて(帝釈山にて引き返し) | |YAMAP

 

 5:15 日光市栗山村野門地区 林道手前駐車場

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朝もやの野門地区。

ちなみに宇都宮の自宅は3時半に出発。kon兄は県外から参戦なので、夜の1時・・・いやはや、本当に遠いところから、ありがとうございます(汗)

さて、集落の中に公衆トイレがあるので、そこで身支度整えて・・・いざ!

f:id:toukoa37:20180918200834j:plainツアー以外では、こちらから出発です。立入禁止なので、この先車で入っちゃダメです。

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30分ほどでゲート到着。唐突にスピーカーで「駐車ダメ」って言われてビクっとしたわ。。。工事関係者さんに迷惑かかるので、迷惑駐車はやめようね。

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とにかく長い車道歩きを、kon兄と楽しくお話しながら登っていく・・・

一応、高低差500mぐらいあるんじゃなかったかな?

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途中にある鳥居からショートカット出来るのですが・・・

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寝ぼけて方向間違えて、微妙に失敗するの巻。まぁ良くあることですよね。

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車道横にあるボロボロの展望台から、布引の滝を望む・・・

ガスってない状態で見るの初めてかも!やっぱりキレイ。

ここまで来たら、車道終点はすぐそこ。

 

7:00 布引の滝ハイキングコース入り口 到着

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kon兄との予定兼ね合いで、ツアーと同じ日に決行となってしまいまして(汗)

ちょうどここで、ツアーの片方と合流。

わかっちゃいるけど、ツアーは車でスイ~っなんだよねぇ。ハァ・・・(泣きたい)

さて、事務局のアオヤマさんやガイドの坂内さんに軽く挨拶しつつ、小走りに過ぎ去ります!だって、帰りのことを考えると時間ギリギリなんだもん!

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そんでもって、やっと山っぽくなってきた~とkon兄と喜んでいたら、倒木が道を塞ぐ・・・

どうやら先日の台風で倒れたらしい。こんなところが4箇所ぐらいあります。

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でも比較的歩きやすいんですよ。このルート。

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布引の滝分岐から。滝がこんなに素敵に見えるなんて!めっちゃ誘ってくる~!

紅葉シーズン、絶対行くから!もぉ~!!!(TOT)

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山神様へウートート。無事に帰って来れますように・・・(いやホントまじで) 

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その先にあった地蔵様。 多くの神々に見守られている感たっぷりです。

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余談ですが、このkon兄のカバンについてる、山のタペストリー。

私の手作りです。ときどき、山で出会った人に差し上げてます~

大量には持ち歩いていないので、ちょっとしかあげれないけど・・・

もらったら、いいことあるよ!たぶんね~

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この先は、苔むす素敵な場所をテクテク歩きますが、石がツルツル滑るので気をつけよう。 

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要所要所に赤テープがついているので、とてもわかりやすいですが、気づくと周りは倒木だらけだったり。。。この木々もすぐに朽ち果てて、苔に覆われて行くのでしょう。 

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たぶん、ハイキングクラブとかが定期的に歩かれているのかな?

看板もちゃんとあるので、迷うことはたぶんないです。 

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こんな私が先頭に立っていたって、道間違えないぐらいなのだから。大丈夫なんだけど、一歩間違えたら遭難→誰も助けに来てくれない。なので気を抜いたらダメ。

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 途中にあった、飯場跡だったかな。

 昔の人間臭いものが残っています。

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 ビールケースも転がっています。

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昔の土管など、とにかく山奥なのに、人間臭いものがいっぱい出てきて、それはそれで楽しい。

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昔車が通ったような跡が、自然に還りつつあって、植物が生い茂ってるところを突き進む。藪漕ぎほどじゃないのだけれど、蜘蛛の巣がいっぱいで、木の枝振り回して先に進む・・・

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このルートをやりたい方向け情報。このドラム缶と赤テープがショートカットの目印です。

 

9:50 富士見峠到着

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集落から4時間半かかった・・・

kon兄は以前、小真名子山方面から降りてきたことがあるそうです。男性は体力あっていいなぁ。

しかし人の気配がまったくないのに、だだっ広いことが不思議だったのですが、無人交易所があった場所だそうです。

すんません。「栃木の峠」という本に詳しく載っていたんですけど、メモ忘れました。あとでちゃんとまとめます!しばし待たれよ!

てか、kon兄にも「富士山ってここから見れるの?」とか聞かれて全然わからん!

思えば、富士見峠って全国各地にあるような??

※2018.09.22 富士見峠について、ページ一番下に追記しました。

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今日は、朝からkon兄に餌付けされてます♪(*^^*)美味しいものを、次々口に入れてくれる♪年上男性に尽くされるのも、悪くない!

さて、差し入れのレモン牛乳シュークリームで一息ついたら、帝釈山までの高低差400mを一気に登るよ!

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うがー!結構な急登やんけー!

しかもさすが体力有り余るkon兄、先にどんどん行っちゃうし(TOT)

もう全然体力残ってないし、無理だ!と思って、つい『アミノバイタル』に手を出してしまったのですが、、、

どうやら、私の身体には合わなかったらしく。

この直後、手先が急激に冷たくなって、心臓が動悸??飛び上がってるみたいにドキドキして、もうなんだ?これ??

息がとにかく苦しくて、過呼吸状態だったけれど、とにかく山頂まで歩く!

 

11:30 帝釈山 山頂 到着!

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想像通り、ガスガスってます~(TOT)

そして心臓が表現しようのない、動悸??初めての感覚なので、ややパニック気味に!うわぁぁぁぁ・・・・!

深呼吸して、少し休んだら落ち着いたので、とりあえず栄養補給とな。

ここでkon兄と相談して「お互い初めての女峰山じゃないし、眺めが良い時にまた来よう」ということで、撤退を決心。雨も降り出してしまったし、時間的にも体力的にも限界でした。そうだ!生きて帰ろう!!

 

そしてここで、ツアーの方々と合流っと。ガイドさんの後ろから、元気な地元の中学生2名ががジャンプしながら山頂へ♪(*^^*)

さすが生きがいいねぇ〜

そして、私をご存知の方々もいらして、とても恥ずかしかったです💦

バレたぁ〜!(。>﹏<。)

でもブログ見ていてくれて、とても嬉しいです。地味に頑張ります!

思わず、山タペストリーを手持分、全部配りまくってしまったわ(笑)また作ろうっと♪

いっぱい元気貰いました!

ありがとうございました!\(^o^)/

 

もっと皆さんといろいろお話したかったけれど、時間制約があるし、何より日没が怖い、、、

早々に撤退します!

 

12時 帝釈山より下山開始

ここから先は、雨に降られて全身ずぶ濡れ・・・

カメラも出せる状態じゃなかったので、途中まで写真ないです。

下山2時間ほどすると、天気がだいぶ復活してきて。

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なんとも言えない幻想的な雰囲気が、あたりを包み込みます。

苔むす散歩道が、一瞬だけ、もののけ姫状態になって、ちょっと感動・・・

白くて丸いキノコが、コダマに見えるのよ。霧もいい感じだし。

これが見れただけ今日の収穫アリです♪写真では伝わらないのが残念なのですが。

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途中2時間近く、キツくて無言になってしまい、かなり心配かけてしまいました・・・ごめんね。kon兄。

話すと、口から心臓が飛び出しそうだったんです。いやマジで。

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 山神様まで帰ってきたら、あと少し♪

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ヤマブシタケっぽぃけど、不安なので食べない。

ちなみにマツタケ、何個か見つけたけれど、怖いのでそのままにしちゃった・・・

今年は豊作らしいけど、そこまではなかったような??

そしてキノコ類は独学なので、チタケ以外は怖くて食べれない私。

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なんだか、ちょっとエロスを感じるキノコを撮影したら、工事現場の音が聞こえてきました~やった~!助かったぁ~!

 

15時 布引の滝登山口到着

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お疲れ様でした!と言いたいところだけれど、我々はまだまだ先があるのです。

集落まで1時間ちょい、車道歩きしますよ~

無職の金無ビンボーさんなので、仕方ないやね~(´・ω・`)

(kon兄は違う。私だけな。念の為)

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長い!と文句を言いつつも、シャキシャキ歩くkon兄。

この長いルートでは、とにかく話さないとやってられなくて。だんだんネタがなくなり、個人情報タダ漏れぐらい、いろいろ話してしまった・・・

私達、仲良くなれ・・・ました?(^_^;)

しかし7歳も年上さんだったとは。若々しく見えるわ。兄さん。

お互い幸せ見つけれるよう、がんばりましょう♪

 

16時15分 野門集落駐車場到着

うぉ~!!!やっとついた!!!11時間ほぼ歩きっぱなしでしたが、無事到着しました!

泥だらけの汗だくなので、開運の湯に直行したいけれど、その前に寄るところがあります!

 

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集落の中にある、栗山東照宮へ。

3連休の中日なので、県外から泊まりに来てる方がチラホラと・・・

ここは、本日歩いたルートと深い関係がある場所なのです。

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戊辰戦争の際、日光東照宮から運び出された御神体が、こちらに祀られているのだとか。詳しい説明は面倒なので、リンク貼っときます!チェッキラ!

どうして栗山に「東照宮」があるのか? 栗山東照宮 野門地区 | 5秒でくりやま

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栃木県内には、戊辰戦争時代の石碑や跡地がいっぱいあるので、それをたどるだけでも面白い。

でも私としては、徳川埋蔵金がある!と言われた方が、もっと興味が湧いたと思う。

 

というわけで今日は終了!

帰りに開運の湯でゆ~っくり汗を流して。

静岡からキャンプに来てた美人妻と、のんびりお話しながら、温泉で温まって♪(*^^*)

 

ご飯食べたら、ばたんきゅ~!で眠りにつきましたとな・・・

総距離24.3km  消費カロリー約4300kcal。

途中敗退ではあったものの、頑張った自分を褒めたいと思います。

行きたいと思った奇特な方。

まぁ参考にしてくださいな。そして頑張って行ってくださいな。

そして、車道歩きの地獄を味わうがいいよ・・・

 

 

とりあえず、途中で見た布引の滝が忘れられないので・・・

またあの、車道歩きするのかと思うとしんどいけれど。

紅葉シーズン行けたらいこうっと。

 

 

 

★補足★

栗山ツアーで参加された方は、元気に女峰山行かれたようです。さすが!

ガイドの坂内さん、やっぱり頼りになる男やなぁ!アッパレ!\(^o^)/

しかしこれを見て思うのは、やっぱりあの車道歩きがネックだということ。

日没のことを考えると、女峰山踏むのは現実的に無理だったし(踏むのであれば、速度を上げるか、日の出前から歩くしかない)、そもそも体力が持ったかも微妙なところ。

その前に、野門地区から女峰山に行って帰ってくるというのが、現実的に不可能に近いのか!?

一応言っておくと、特別許可もらって車道歩きしないで行くこのツアーでも20km近く歩くので、普段から中級レベルを歩いている人じゃないと、到底歩き倒せないです。

ツアーなのに、超しんどい。まさに【修業】。まさに【秘境】。

でも私が思うに、一番簡単に女峰山に行けるツアーなんですよ。高低差も一番少ないですし〜

ご興味がある方はぜひ栗山ツアーで・・・(と、まったく関係ないのに宣伝w)

 

 

 ※富士見峠について

今回歩いたルートは、昭和10年代に川俣から今市や日光抜ける道路が出来るまで、日光と栗山を繋ぐ重要な道でした。あまり作物が育たない栗山において、生活に無くてはならない食料品を手に入れるためには大変重要な道でありましたが、栗山野門(今回スタートした集落)から日光(裏見ノ滝や田母沢の寂光滝あたりの集落)まで「登り三里下り三里」と言われ、片道七時間は要したそうです。(もちろん日帰り無理だから泊まらないとならず、元が取れない)

あまりの距離に、この峠の広場に無人の集荷場を設け、日光からは日常生活に欠かせない米や塩などの食料品、衣類や農具などの生活物資を。栗山からは日光下駄、杓文字の木地、炭などを持って行き、人を介さず物品だけを交換していたそうです。

交換っていっても、代金の精算や品物の注文は、間を取り持つ人がちゃんとして、間違いなく取引が成立していたというのだから、すごい。

もちろん、栗山だけでなく会津檜枝岐から帝釈山の引馬峠を経て、漆などの特産品も運ばれていたそう。おぉ・・・引馬峠かぁ。馬坂峠といい、栗山の峠は熱いな。

何より驚いたのは、これら品物を運んでいたのは女性だったということ!

わーぉ。昔の人どんだけ~私無理かも。

 

あとネットで調べていて、なんとなく気づいていたけれど。

この道が使われなくなった後は、ハイキングコースとして利用されていたそうです。

は、ハイキングとな!?

片道10km以上あるで??高低差1000m近くあるで??

昭和時代の登山ブーム、恐るべし。

 

とりあえず、栗山野門から富士見峠までの道は、女性が歩いた道ということですから、男性だけでなく、ぜひ女性も歩いて見て欲しいなぁって思いました。

 

 

あと「富士見峠」の名前の由来は結局不明なのだけれど、男体山が日光富士と呼ばれることもあったようなので、男体山が見えるってことなんじゃないかと、個人的に推察。

でも以前太郎山登った時に富士山見えたので、見えなくもないのかもしれない。いやぁ・・・でも、見れなくなぃ!?

ご存知の方、ぜひコメントください・・・


参考資料

栃木の峠 峠でたどる暮らしと文化

桑野 正光著